経済産業省は5月27日、東京証券取引所・(独)情報処理推進機構と共同で「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」25社を選定。建設関連ではDXグランプリ企業(上位3社)にLIXIL(東京都品川区)が選ばれた。また、3年連続でDX銘柄となった「DXプラチナ企業」に日立製作所とトプコンが選出された。他にも「DX銘柄」に旭化成、AGC、ダイキン工業、横河電機、アイシンが選ばれている。
DX銘柄は、DXを推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を選定するもの。情報システムの導入、データの利活用だけでなく、経営の変革に果敢にチャレンジしている企業を評価した。
瀬戸社長「コロナ禍をチャンスと捉え」
LIXILでは、2020年春に「LIXILオンラインショールーム」を導入。これにより、エンドユーザーの購入検討時間の短縮やビジネスパートナーの効率化、コスト削減、販売サイクルの短縮などを実現した。また、従業員の働き方にデジタル技術を積極的に取り入れることで生産性を向上。従業員が仕事と家庭のニーズを両立させ、より柔軟な働き方ができる環境を整備した結果、有能な人材の獲得につながったという。
瀬戸欣哉社長はインタビューの中で「新型コロナウイルス感染症の拡大が始まったとき、企業として構造改革を推進するチャンスと捉え、すでに推進していた変革をさらに加速させることで、将来の成長につなげた」とコメント。審査員からは「DXに限らず非常に多岐にわたる変革を推し進め、それらが従業員のパワーのベクトルを揃えることに寄与している」と評された。
旭化成では「人」「データ」「組織風土」のDXに注力。「旭化成DXオープンバッジプログラム」を通じてDX人材育成を行っている。AGCでは欧米やアジアのグループ会社でITインフラ、ITシステムの標準化・統合化、クラウド化などを推進。ダイキン工業ではエネルギー消費量削減、管理工数削減を実現する「クラウド型空調コントロールサービス」を展開している。
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