帝国データバンク(東京都港区)が1月13日発表した「全国企業倒産集計2016年報」によると、昨年一年間の倒産件数は8164件で、前年比4.1%減となり7年連続で前年を下回った。負債総額は、前年比1.0%減の1兆9916億8300万円で2年ぶりの減少となった。件数、負債総額ともに2000年に次ぐ低水準だった。
業種別にみると、7業種中6業種で前年を下回った。なかでも運輸・通信業と製造業はそれぞれ前年比18.3%減、12.3%減と2ケタの大幅減。建設業も、1594件で前年比1.1%減となり2000年以降最少を記録した。
また、2016年は上場企業の倒産は発生しなかった。2014年以来2年ぶり。
2016年は中国経済の減速や自然災害の頻発など不安定要素はあったものの、金融機関が企業の借入金返済の猶予・条件変更に引き続き柔軟に応じているほか、日本銀行によるマイナス金利導入など企業の資金調達の環境改善を促す施策が相次いだことで倒産件数が低水準で推移したとみている。
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