一般社団法人リノベーション住宅推進協議会(東京都渋谷区)は、2016年を代表するリノベーション事例を選ぶ「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2016」の授賞式および講評会を、東京大学本郷キャンパス内にて開催した。
同コンテストは、施工価格帯別に4部門(500万円未満、800万円未満、800万円以上、無差別級)を設定。一次審査はSNSを活用して一般ユーザーの声を取り入れて行われ、全161作品の中から51作品をノミネート選出した。住宅系媒体編集者ら8名による最終審査で、総合グランプリ、部門別最優秀作品賞4点、特別賞8点が決定した。審査委員長は島原万丈氏。
総合グランプリは、タムタムデザイン(福岡県北九州市)の『アーケードハウス』が受賞。商店街で空き家になった店舗を「住」によって再生させるアイデアが評価された。
部門別最優秀作品賞は「500万円未満部門」で、デッドスペースの多い部屋を、人を招きたくなるこだわりの愛着空間に仕上げたREISM(リズム、東京都渋谷区)の『「ただいま」より、「いらっしゃい」が似合うカフェ部屋ライフ。』が受賞。
「800万円未満部門」の棟晶(北海道札幌市)『“高品質低空飛行”に暮らす家〈暮らしかた冒険家 札幌の家〉』と、「800万円以上部門」のスロウル(北海道札幌市)『三角屋根のブロック造の家』は、いずれも断熱・気密性能を向上させることで快適性を高め、環境問題にも配慮している点が評価された。
「無差別級部門」では、ブルースタジオ(東京都中野区)の『カフェ&お宿「シーナと一平」』が受賞した。「街全体がひとつの宿」というコンセプトのもと、豊島区の小さなとんかつ屋だった店舗をダイニングキッチンとベッドルームに見立て、ミシンカフェと外国人旅行者向けの宿にリノベーション。全国の街に新しい可能性を示した。
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