工務店業務に特化した基幹システム『AnyONE(エニワン)』は、2010年の提供開始以来、口コミや紹介で利用者が増え続け、いまや2000社以上に愛用されている。そのうちの1社、半年前に導入した中商(本社:大阪府熊取町)を訪ねた。同社は、外構事業から新築事業に参入して成長を遂げている超ユニークな会社だ。中島剛社長に話を聞いた。
導入後の変化
①マーケティング視点で情報を活用できるようになった
②確実な顧客管理が可能になり、集客・営業コストが減った
③顧客とのやりとりを見える化。情報の共有・蓄積がスムーズになった
顧客管理とマーケティングに使えるシステムがほしい
「これからは、新規だけでなくOBのお客さんをていねいにフォローして満足度を高め、顧客生涯価値を最大化しよう」などとよく言われます。私も同意見で、OB向けのサービスをもっと強化したい、と常々考えてきました。
ネックは、社内に「ちゃんとした顧客管理システム」がなかったこと。当時はスタンドアローン型の専用ソフトとエクセルの2つを使い分けて顧客管理をしていましたが、2つが連動しないので、入力の手間がかかる割には情報を生かし切れないなど課題がたくさんありました。
そんなときに『エニワン』を知りました。顧客管理はもちろん、見積とか現場管理とか、工務店業務のほぼすべてを一元管理できる「ありそうでないシステム」に興味をひかれ、開発メーカーのナカザワ建販さんに詳しい話を聞かせてほしいとお願いしました。
とくに気に入ったのは、新規もOBも、ステータスの異なる顧客を同一システムで管理できる懐の深さ。そして、その顧客データをマーケティングに活用できる柔軟さでした。
導入して半年。集客からアフターまで活用中
1つのシステムで顧客、工事、見積・実行予算・発注、支払い・請求・入金、写真・図面、アフターを管理できる
いまは、顧客管理からアフターまで、ほぼすべてのタイミングで『エニワン』を使っていますね。
まず集客では、ホームページから資料請求してくれた人をエリアや建築予定時期別にセグメントして登録。構造見学会やOB宅見学会の開催時には、そのイベントの性質やエリアに合う人だけを抽出、DMやテレアポで参加を促します。
営業では、打ち合わせ内容はもちろん、そのお客さんの考え方やこだわりまで社内で共有します。だれとどんな話をしたかをカレンダー上に入力すると、それが全部顧客台帳に自動で紐づいて、時系列に見ることができるので「担当者しか状況がわからない」という事態が生まれません。営業との会話や関係性も把握できるので、その後を引き継ぐ設計や現場監督は対応がしやすいうえ、伝達ミスや行き違いも未然に防げます。
そして、見積や実行予算、晴れて契約となったら契約書の図書登録、工程表の作成、アフター管理も『エニワン』でやっています。
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