木の良さや価値を再発見させる製品や取り組みについて、特に優れたものを消費者目線で評価し表彰する「ウッドデザイン賞」2016年の最優秀賞(1点)、優秀賞(9点)、奨励賞(15点)が12月8日に決定し同日、受賞表彰式が東京ビッグサイトで行われた。
住宅関係からは、新和建設(愛知県北名古屋市)の「大工と組む わが家再生」、協同組合レングス(鳥取県西伯郡)の「Jパネル」、日本建築士会連合会・木と住まい研究協会の「平成28年熊本地震における木造応急仮設住宅の供給」、桜設計集団一級建築士事務所(東京都渋谷区)・櫻井登志子・藤原恵子・鯰組(東京都豊島区)の「堀切の家」などが優秀賞(林野庁長官賞)に選ばれた。
新和建設の「大工と組む わが家再生」は、「技術力を持つ大工と、地域の優れた木材、システム化された工程・品質管理により均一化した品質で計画的に木造住宅を再生できるビジネスモデル」として評価された。また、空き家活用ではなく、空き家問題を未然に防ぐ「空き家になる前に再生する」仕組みを目指した点も高く評価された。
奨励賞(審査委員長賞)には、末吉高明・貴志環境企画室・唐内工務店の「大和棟と大和塀のある古民家」、アキュラホーム・ホルツストラ・河野泰治アトリエ・篠原商店の「住まいと暮らしサロン」などが選ばれた。
最優秀賞(農林水産大臣賞)は、トヨタ自動車のコンセプトカー「SETSUNA(セツナ)」が受賞した。多様な樹種と日本古来の伝統技法を取り入れ、木材を積極的に活用した取り組みが他業種・業態への木材利用の波及の模範例になるとしてウッドデザイン賞の趣旨に最もふさわしいと評された。
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