YKK AP(東京都千代田区)は2017年3月、木造住宅の1階の窓の外側に取り付ける耐震補強フレーム「FRAME+G2(フレームプラス・ジーツー)」(以下:G2)を発売する。施工業者が室内に入ることなく、2日程度で工事が完了する。
同社は2014年10月に今回の前身となる商品「フレームプラス」を発売している。一般的に耐震リフォームは、床・壁・天井をはがして構造躯体を補強したり、開口部を減らすなど大がかりな工事になることが多いが、生活者にとっては経済的・精神的な負担も大きい。
そこで、外壁側の窓を囲むようにフレームを固定することで、通風・採光・眺望といった窓機能を損なわずに耐震性を向上。「工事中に室内に入ってほしくない」という生活者の要望にも応える工法として、注目をあつめた。
ただし、工期(2〜3週間)や費用(約150万円)がネックとなり、関心の高さに反して施工実績は伸び悩んだという。
今回の新商品は、「フレームプラス」の基本コンセプトはそのままに、工法の簡略化を図った。
従来は基礎部分にコンクリートを打設する必要があったがこれを省略し、アルミ下枠をスチール金物で固定する乾式工法を採用。「アルミ四方枠耐震フレーム」で窓を囲んで耐震性を高める。コンクリ工事を不要にし、オールアルミ素材のフレームを採用したのは業界初という(特許申請中)。
新しい「G2」のほうは、工務店だけでなくエクステリア業者やリフォーム業者にも販路を広げ、ネットワーク化にも着手する。
工期は従来の2〜3週間を最短2日に短縮、費用(材料費+施工費)は約3割削減して自己負担額を約100万円〜に抑えることができる(耐震補助金を使った場合)。
窯業系サイディング、モルタル外壁の在来住宅に対応。フレーム5色。
なお、17年に日本建築防災協会の技術評価に関する取得手続きを行う予定。従来工法も引き続き販売する。
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