「五能」という営業性能
営業力が向上しない理由はいろいろとあるが、そもそも営業力を具体的にどう定義するのか?が曖昧なままであることが、営業力向上の妨げになっているのではないだろうか?
営業力とはずばり、営業パーソンの「性能」である。
住宅のように「耐震性能」「気密性能」「断熱性能」といった具合に指標がはっきりしていれば分かりやすいが、「住宅性能」と言われてもピンとこないのと同じで、ただ「営業力」だけではどこが強くてどこが弱いのかがハッキリとしないから、最終的には気合いと根性という勝率の計測が不可能な頑張りを繰り返すだけの営業活動になってしまうのだ。
そこで、自分自身の実践経験やこれまでに関わった多くの営業パーソンの特徴などから考え、細分化してはひとまとめにしてと、あれこれ悩みながら数年の月日をかけてようやく定まったのが、下に記す「五能」と呼ぶ5つの指標である。
5つの営業性能「五能」
① お客様の緊張を和らげ、商談の空気を和ませる「和」
② 自社の良さやポリシー、商品の特徴を伝える「伝」
③ お客様の叶えたい要望や顧客情報を聞き出す「聞」
④ 得た情報から最も高い受注確率と最短ルートを導きだす「解」
⑤ お客様の意識や優先順位、商談の局面を変えてしまう「変」
次号は「五能」と受注の関係
私は現在、この5つの能力が受注にどのように影響を及ぼすのかを解説しながら、全国の工務店の営業力強化研修を実践しています。
次号から、この五つの能力が持つ働きと受注との関係性についてお伝えしていきたいと思います。
※次号(第2回「和」関係構築力)からは、新建ハウジング購読者限定となります。お読みいただくには、新建ハウジング本紙に記載のパスワードが必要です。
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官谷浩志 かんたに・ひろし
1968年生まれ。株式会社インプライ(茨城県水戸市)代表。20年間にわたる住宅営業経験・指導経験をもとに、営業力強化に特化したコンサルティングを展開。追客中の見込み案件を題材とした「レビュー研修」は、気づきがそのまま受注に直結する実践的な研修スタイルとして定評がある。営業手法の改善のみで1年間で受注を200%以上向上させるなど、商品の価格帯に左右されない本質的な指導を得意とする。著書に「かわいい部下にはハシを持たせよ(明日香出版社)」
URL:http://imply.jp/
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