大建工業(大阪市北区)はこのほど、鳥取県日野郡日南町、日南町森林組合、オロチ(日南町)と共同で、日南町における「木材総合カスケード利用」に関して、具体的な事業化に向けた検討を進めることで基本合意した。
「木材総合カスケード利用」は、木材を建材等の資材として利用した後、ボードや紙等の利用を経て、最終段階では燃料として利用すること。同社は2016年度からの中期経営計画の基本方針として「国産材活用の積極推進」「木材の総合利用」を掲げており、これまで、岡山工場近隣エリアでパートナーとの協業を含めた具体的な取り組みについて検討を進めてきた。
日南町は、中国山地の中央に位置し、森林面積が90%を占める地域。林業を町の基幹産業の一つと位置付け、「日野川の森林木材団地」を中心にLVL(単板積層材)や木材チップ製造事業など木材加工業にも積極的に取り組んでいる。今回、4者の間で基本的な考え方や目指すべき方向性が一致したことから合意に至ったという。
今後、4者による『日南町「木材総合カスケード利用」検討プロジェクト』(仮称)を立ち上げ、日南町の森林資源の可能性を最大限に引き出す最適な活用のあり方を協議し、具体的な事業化に向けた検討を進める。
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