公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2016年度グッドデザイン賞」の大賞・金賞・特別賞・ロングライフデザイン賞が10月28日発表された。住宅関連では、LIXIL(東京都千代田区)の衛生陶器「アクアセラミック」、アイディールブレーン(東京都千代田区)の室内免震装置「ミューソレーター」が金賞(経済産業大臣賞)を受賞した。
LIXILの衛生陶器「アクアセラミック」は、陶器表面を超親水性とすることで水垢の固着を防ぎ、清掃性を解決することで暮らしやすさを向上させるとともに、使用する水量を節約してエコにつなげるもの。今回の受賞を受けて、同社は「INAXの時代から機能軸の商品開発を重ねてきた『研究の最終のかたち』」と位置づけた上で、「今後も暮らしに役立つ機能、価値で活躍していきたい」と語った。
アイディールブレーンの室内免震装置「ミューソレーター」は、微妙な曲面と平面の接触状態が最適な摩擦係数μ=10%を生み出す免震装置の理想形となるもの。平時には容易に動かず、震度5以上の地震が発生した時だけ免震機能を発揮する。
そのほか、今年の大賞(内閣総理大臣賞)には、建築家・構造家で慶應義塾大学政策・メディア研究科准教授を務める鳴川肇氏の鳴川研究室+オーサグラフ株式会社による世界地図図法「オーサグラフ世界地図」が選ばれた。金賞には全19件が選出され、LIXIL、アイディールブレーンのほか、慶応義塾大学SFC坂茂研究室+ボランタリー・アーキテクツ・ネットワークによる「避難所用・紙の間仕切りシステム-熊本地震での活用-」などが選ばれた。特別賞は19件、ロングライフデザイン賞は28件が受賞した。
グッドデザイン賞受賞展は10月28日から11月3日まで東京ミッドタウンで開催される。
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