「差別化」というのは「差別」という語句が入っているのでいい言葉ではありませんが、すべての会社、すべての人に必要だと思っています。
他の会社、他の人と「区別」されなければ、「その他大勢」に埋没してしまいます。
それでいい、没個性こそが生き方という会社や人はそれでまったく問題ないと思いますが、マズローも言っているように人はあるレベルから自己実現、存在証明を求めるようになりますから、個性的であることを目指すようになる。それには差別化が必要です。
また、会社にとっては、「その他大勢」に陥ってしまうと、いばらの道を歩むことになります。差別化=強みが顧客に伝わらない状況で顧客に選ばれようとすれば他社より安くするしか、顧客に奉仕し尽くすしかなくなっていきます。そこを強みとするのならいいのですが、価格競争や奉仕競争は、言葉はあれですが顧客はどんどん「王様化」していき、売り手はひとすら「ドレイ」化していくことになります。
差別化の方法としてしは
1 人より上手くやる
2 人のやらないことをやる
のどちらか、もしくはこの組み合わせだと思っています。
「人より上手くやる」ということは「地力」(じりき)を付けるということです。
家づくりにおいては、設計力を高める、とううことがその代表で、実際設計力を高めたつくり手は顧客に支持されていき、受注も伸ばしています。
「人のやらないことをやる」というのは、よく言われる「ブルーオーシャン」に行こうということです。
ですがこれは簡単ではありませんし、リスクも大きい。それに突飛なこと・奇抜なこと=ブルーオーシャンという勘違いもあります。
ブルーオーシャンというのは、要は新しい価値・新しい満足を提供するということで、イノベーションの裏返しだと思っています。
一番簡単で確実なブルーオーシャン・イノベーションの実現は、新しい価値・新しい満足を実現するコンセプトを既存技術の組み合わせで実現することです。
これをうまくやっているのがアップルで、家づくりの世界で言えば中古住宅+本格改修にその可能性があると思っています。
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