家庭部門でがんばる
我々は日本の国の「注文住宅部」のメンバーだ。この部署で進めていくべき役割は「住宅での(家庭部門での)省エネ、省電力消費」になる。温熱省エネ課/技術普及担当課長補佐として、それがどこまで可能で、それによって省電力消費がどの程度可能かを考えてみた。
そこで設定したのが「エネルギー消費量≒電力消費量が1/2になる住宅」だ。
これは自立循環型住宅のキャッチフレーズ「エネルギー消費量50%削減を目指す」というところから引っ張った。自立循環型住宅の設計法は「いま使える一般的な技術」が前提となっている。
だからこれは技術的に充分に実現可能な話だし、1/2を目指す住宅のコストアップもそれほど大きなものではない。
もし、日本の家のすべてがエネルギー消費量≒電力消費量が1/2となれば、それはちょうど「1985年から2007年までの産業部門の増加分」にほぼ等しくなる。この数値の符丁がちょうど合うという意味でも1985年という年はおもしろい。
つまり「すべてが1/2電力消費量の住宅」になることで、産業部門は1985年に戻る必要がなくなるわけだ。
さらには、そうなれば原発の発電量を約半分に減らすことができる。少々強引で大雑把なところはあるが、「家庭での電力消費量が1/2⇒原発を1/2」という図式が成立することになる。
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