LIXIL(東京都千代田区)はこのほど、70歳以上の親と離れて暮らす30代・40代の男女300人を対象に、熱中症に対する認知度や親の熱中症対策についてアンケート調査を実施した。
調査結果によると、回答者のうち59.7%が親の熱中症対策を「心配」し、そのうち9.7%は「とても心配」していることが分かった。また、80.3%が「熱中症の高齢者は住宅で死亡するケースが多い」ことを認知しており、4人に3人は「年齢が高いほど熱中症の発症率も高くなる」ことも認知していた。
さらに、自分の親は熱中症対策を「していないと思う」と約4割が考え、半数以上が「自分の親は夜寝るときにクーラーをつけたくないと思っている」、「自分の親は暑さを我慢できると思っている」と答えた。
こうした状況について、高齢者の熱中症対策について詳しい昭和大学病院教授・救命救急センター長の三宅康史氏は、こまめな水分補給とバランスの取れた食事習慣を心がけることが大切と指摘した上で、高齢者が熱中症で発見されるのは一日のうち長く過ごす居間と寝室が最も多いことから、高齢者がどんな室内環境で暮らしているのかを確認することが大切と注意を促している。
また、高齢者がふだん過ごしている居間や寝室に、高齢者にも見やすい温度計・湿度計を設置し、今の温度や湿度を体感ではなく数字として認識してもらうことや、気温が最も高くなる昼頃や就寝前に定期的に電話を入れて、室温を見てもらい冷房を入れるよう促すことが有効としている。
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