一般財団法人ベターリビング(東京都千代田区)はこのほど、防耐火構造、防火設備、防火材料の性能評価業務の適切な実施と効率良い運用を図るため、つくば建築試験研究センター(茨城県つくば市)内に第2防耐火試験棟を建設し、大型壁炉と試験体製作エリアの新設等の施設、整備を行った。7月中旬から運用を開始する予定。
第2防耐火試験棟では、最新の温度制御装置を持つ大型壁炉と既存壁炉との二基運用体制により、これまで以上に適確でスピーディーな性能評価の実施が可能。また、大規模建築物の載荷加熱試験に対応できるよう、大型壁炉に1000kN 載荷装置を設置し、試験条件に応じて、大型壁炉に設置できる試験体形状を3種類設定することが可能となった。
試験体製作エリアは、試験体製作ヤードが15m×7m 。試験棟内には2.8 トンクレーンを2基設置し、完成した試験体は専用ラックで垂直に保管できる。また、従来の試験体製作エリアも継続使用できることから、試験体製作能力を高めることが可能となった。
そのほか、第1防耐火試験棟から第2防耐火試験棟に防火材料試験施設を移設。周囲と区画することで安定した試験室内温度環境のもとで発熱性試験(コーンカロリーメータ設置)とガス有害性試験を実施できる。試験体の養生管理を目的とした保管室も設置した。
環境対策では、新設する大型壁炉と隣接する水平炉において、煙発生が多い試験体の防耐火試験にも対応できるよう、二次燃焼炉を併設して排煙処理能力を高めた。さらに、雨水貯留槽を併設し、貯蔵した水を大型壁炉での試験体消火に利用する。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。