ブラザー工業(名古屋市瑞穂区)はこのほど、中期戦略「CS B2018」によって拡大を目指す産業用領域の新規事業として、燃料電池システムを開発した。同じ給電量の従来型非常用電源(リチウムイオン電池使用)に比べ、体積が6分の1、重さが4分の1とコンパクトなもので、72時間以上の連続運転が可能。水素吸蔵合金という特殊な金属に水素を貯蔵するため燃料が劣化せず長期保管できるといった特長を備える。
同社は7月13日~15日に開催される「第10回 オフィス防災EXPO」に同製品を参考出品する。会場では、現在サンプル販売を行っている「BFC2-W700MH」のほか、高出力モデル「BFC-X」、より小型でオフィス内に設置できる「BCP対策コンセプトモデル」を展示予定。
同社は今後、非常用電源としての用途を皮切りに、燃料電池システムのさまざまな場面での活用を目指す。その一環として、6月から水素関連事業を行う「株式会社 清流パワーエナジー」、建築設備や上下水道製品などを取り扱う「森松工業株式会社」と提携し、コジェネレーションシステムの開発に取り組んでいく。
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