テンプグループのインテリジェンスHITO総合研究所(東京都渋谷区)は6月20日、未来の労働市場を推計した「労働市場の未来推計」を発表した。
同推計は、経済成長予測から算出した需要としての就業者数と、将来人口推計を基にした供給としての就業者数を比較し、そのギャップを算出したもの。約10年後の2025年に向けて、2015年の経済成長率0.8%を維持するために必要な就業者数の推計と、人口減少トレンドに伴う就業者数推計のギャップを示した。
2025年時点の労働力のギャップを推計すると、不足するのは583万人。そのうち、「建設業」は39万人の不足となる見通し。そのほか、不足する産業は「情報通信・サービス業」(-482万人)、「卸売・小売業」(-188万人)、「農林水産業・鉱業」(-57万人)、「運送業」(-49万人)「金融・保険・不動産業」(-31万人)、「電気・ガス・水道業」(-2万人)。一方、余剰が見込まれる産業には「政府サービス等」(+245万人)、「製造業」(+19万人)の2つをあげた。
また、同推計では、人手不足の解消に向けた選択肢として、(1)女性の労働参加促進、(2)、シニア層の労働参加促進、(3)外国人の労働参加促進、(4)生産性の向上、の4つの施策による改善の可能性について推計を示し、「『一億総活躍社会』に向けて、国・各自治体・業界・企業など、あらゆる組織レベルで、4つのアクションに取り組んでいくことは待ったなしの課題」と位置付けた。
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