三菱日立ホームエレベーター(岐阜県美濃市) は6月13日、20代と30代の賃貸共同住宅に居住するひとり暮らしの女性600名(首都圏300名、関西圏300名)を対象とした「住まいに関する意識調査」の結果を発表した。男性に比べて事件に巻き込まれやすい女性が、ひとり暮らしをする中で、住まいについて何を重視して選び、どのような点に注意して暮らしているのかについて調査したもの。
住まいを選ぶ際の条件についての質問では、『家賃』、『広さ』、『間取り』が上位だった。これを支払家賃別にみると、「8万円台以下」の層は全体傾向と同様であるのに対して、「9万円台以上」の層では『家賃』『広さ』に加えて『セキュリティの充実度』が住まいを選ぶ際の重要ポイントに挙がった。
また、同調査では、ひとり暮らしの女性の54.9%が『オーナー・管理人がいてほしい』と回答。支払家賃別にみると、「8 万円台以下」の層は、『絶対にいてほしい』の割合が5.2%に対して、「9万円台以上」の層の『絶対にいてほしい』の割合は36.0%と高かった。
『建物内にオーナーや管理人がいてほしい』と回答した層にその理由を尋ねると、『防犯・セキュリティ上、安心できるから』が64.1%で全体のトップ。支払家賃別では、「8万円台以下」の層で63.9%に対して、「9万円台以上」の層では93.2%にのぼり、支払家賃が高い居住者ほど『防犯・セキュリティ』への意識が強いという傾向が見られた。
そのほか、賃貸共同住宅において、「住民同士がコミュニケーションをとる機会を設けたら活用するか」との質問では、全体の47.0%が『活用する』と答えた。この回答結果は、首都圏と関西圏で大きく傾向が異なっており、前者は51.3%が『活用する』と回答したのに対して、後者は42.3%にとどまった。その理由について、首都圏では『災害等が起きた場合、近所同士で助け合う必要があるから』が54.9%でトップだったのに対して、関西圏では『防犯上のため、住民の顔を覚えておきたい』が、39.1%で最も多い理由だった。関東圏では、2011年の東日本大震災による体験が、住民同士の意識を高めたことが考えられる。
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