国土交通省は3月18日、インターネットを使った不動産取引の重要事項説明(IT重説)の社会実験の途中結果を公表した。IT重説を利用したユーザーに対して実施したアンケートで、今後の利用意向を聞いたところ、約半数が「利用したい」と回答し、「利用したくない」は1割弱にとどまった。
アンケートの対象者は、2015年8月~2016年1月にIT重説を受けた144人で、回収数は113件(回収率は78.5%)だった。
IT重説を利用しようと思った動機は、「店舗まで行く負担(時間・費用)の節約」が65.5%と大半を占めた。「仕事や病気のため」「国外にいるため」店舗に行くことが困難との回答を合わせると、店舗に行かなくて済むことを理由とする回答が4分の3を占めた。
対面で行う重説との比較で、説明の理解しやすさを聞いたところ、IT重説のほうが理解しやすいとの回答は約1割だったの対し、対面のほうが理解しやすいとの回答は約4割だった。約半分は「同程度」と回答した。
IT重説は、国の規制緩和の一環として、まず賃貸契約に限定して社会実験として行われている。246事業者が参加。2017年1月末をめどに実験を終了し、同3月末をめどに今後の方針をまとめる予定。
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