LIXIL(東京都千代田区)は、主力の住宅用タンクレストイレ「SATIS」をフルモデルチェンジし、トイレ空間の“汚れ”や“ニオイ”を防ぐ新機能を搭載して4月1日に発売する。3月15日、都内で記者発表会を開催して新商品をお披露目した。
発表会に出席した同社執行役員兼LIXIL Water Technology Japanトイレ・洗面事業部長の川越啓次氏は、戦後の愛知県・常滑から始まった同社の衛生陶器事業(旧伊奈製陶・INAX)が昨年11月で70周年を迎えたことに触れながら、2001年にリリースした同商品のコンセプトについて「サイズでは世界最小、満足(Satisfacton)は最大にこだわってきた」と話した。新商品では、さらに「トイレを応接間に」をコンセプトに快適さを追求し、ユーザーニーズの最も高い「清掃性」の向上へ、新たな機能を搭載したことを説明した。
新しい「SATIS」では、“汚れ”を防ぐ技術として、トイレ鉢内の汚物汚れ、水アカ汚れ、キズ汚れ、細菌汚れの4つの汚れすべてに応えることができる衛生陶器「アクアセラミック」を初めて標準搭載。陶器表面の特殊な構造により「水アカ」が付着せず、日常の簡単な手入れだけで、新品の時の輝きが100年以上続くことが期待できるという。また、3つの吐水口を配置し、少ない水で効率的に鉢内を強力に洗浄する「パワーストリーム洗浄」も標準搭載する。
“ニオイ”を防ぐ技術では、エアカーテンの技術を応用し、使用時に発生するニオイを鉢内でガードする「エアシールド脱臭」を搭載するほか、男性立ち小用時の尿の飛び跳ねを防ぐため、便座を持ち上げると作動する「泡クッション」も採用。「泡クッション」は、溜水面に水、洗剤、空気の混合比を最適に計算した泡を敷き詰めるもので、便器外への尿の飛び跳ねを90%以上低減するという。さらに、鉢内のニオイの原因菌をプラズマクラスター機能で除菌する「鉢内除菌」、設定時間に便フタが自動で開き消臭を行う「ルームリフレ」機能も備える。
デザイン面では、スクエア形状により「上品」「ゆったり」な空間を表現する「Gタイプ」と、シンプルなデザインでスマートな空間を演出する「Sタイプ」の2種類を用意する。
新「SATIS」の初年度販売目標は、台数ベースで前年比150%。新築市場とともにリフォーム市場での展開を目指す。また、清掃性の向上に伴う家事軽減や「壁リモコン」の操作性向上などにより、高齢化社会での対応も視野に入れる。
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