ゼロ・エネルギー住宅(ZEH)の普及に向けた官民の取り組みが進むなか、地方工務店の活躍が目立ってきた。省エネルギー性能の優れた住宅を表彰する「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2015」(主催:一般財団法人日本地域開発センター)では、地方の工務店によるエントリー数が大きく伸びており、「地方発」ZEHの躍進がトレンドをなした。
「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー」は、建物躯体とエネルギー設備機器をセットとして捉え、トータルとしての省エネルギー性能の優れた住宅を表彰するもので、評価は「外皮・設備の省エネルギー性能値」、「多様な省エネルギー手法の導入」、「省エネルギー住宅の普及への取り組み」の3つの視点による。
今回の表彰では、大賞にアイ・ホーム(宮崎県宮崎市)の「森の住まい A-zero」と一条工務店(東京都江東区)の「i-シリーズZero」が選ばれたほか、特別優秀賞29件、優秀賞87件、精励賞1件、優秀企業賞39件、審査委員賞3件の合計161件が選出された。
日本地域開発センターによると、応募総数は約190件で、前年に比べて50件近く増加。ゼロ・エネルギー住宅(ZEH)への取り組みの全国的な広がりを背景として、北海道、東北を中心に地方の工務店からのエントリーが伸びたという。
特別優秀賞を受賞した29件のうち、北海道・東北エリアからは、岩手ハウスサービス(岩手県盛岡市)、建築工房ORKS(山形県山形市)、サンワ興建(秋田県能代市)、鈴木環境建設(宮城県石巻市)、住まいのウチイケ(北海道室蘭市)、大鎮キムラ建設(北海道苫小牧市)、タカコウ・ハウス(宮城県石巻市)、タックホーム(岩手県盛岡市)、松美造園建設工業(秋田県秋田市)の9社による住宅が受賞した。
また、今回の表彰では沖縄から初エントリーがあった。沖縄県南城市の琉球住樂は「琉球の家 2015」をエントリーし、精励賞に選ばれた。
「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2015」の表彰式は、3月31日の13時30分から、都内の東海大学校友会館(千代田区霞ヶ関3-2-5霞ヶ関ビル35階)の「阿蘇の間」で開催される。
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