司コーポレーション(群馬県沼田市)が展開する換気システム「エアスルー」は、床下から空気を取り込み、「床下→居室→小屋裏→外」へと抜ける空気の通り道をつくることで、家まるごと換気が可能になる新発想の換気方式。熱と一緒に湿気やホルムアルデヒドも出て行くため、蒸れずにカビが生えづらく、人も家も快適・健康に過ごすことができる。
同システムで使用するのは、棟カバー「針葉樹」、棟換気扇「涼樹」、基礎給気口「風樹」の3つ。
棟バー「針葉樹」は、建物の一番高い位置で真上に排出するための排気口。換気扇「涼樹」の排気能力を妨げずに雨・雪・害虫の侵入を防ぐことができる構造になっている。万一火災が発生した場合には、空気の流れを遮断する「ファイヤーストップ機能」も備える。鋼板用、平瓦用、和・洋瓦用の3タイプがあり、さまざまな屋根勾配に対応する。
棟換気扇「涼樹」は、屋根裏に溜まる熱気や湿気を効率良く排出できるクロスフローファンを内蔵する。無風の時でも排出を行い、ファンを止めても開放時には自然換気を保つことができる。夏や強い換気が必要なときは棟換気扇のゲイトを開放することで、熱気や湿気を排気して涼しく快適に保つ。冬はゲイトを閉じて密閉すると、断熱性に優れた材質による機密性の高い構造から、温度差の少ない温かな居住空間を作ることができる。
基礎給気口「風樹」は、回転式ハンドルによって簡単に開閉できるようになっており、気密・断熱性能に優れているため、閉じることで床下浸水や大雪など自然環境の変化にも対応する。また、逆止弁を備え、外からの風に対しては非常に弱い力で開くが、給気口から入った空気が出て行かない構造になっている。風下の給気口を閉じることで、床下の冷たい空気は通気層を通して上方へ送りこまれ、室内空間に広がって爽やかな涼しさをもたらす。逆止弁部分の素材は、断熱性・耐水性に優れたEPS(ビーズ法ポリスチレンフォーム)を採用する。
換気量計算、確認申請の手間を大幅に省略し、過剰な施工指導や会員登録などが不要となるメリットを備える。
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