矢野経済研究所(東京都中野区)は2月25日、2015年7月〜9月(第3四半期)、10月〜12月(第4四半期)の国内住宅リフォーム市場についての短期的な市場トレンド調査の結果を発表した。
住宅リフォーム市場規模は、第3四半期が前年同期比19.3%増の1兆6406億円(速報値)、第4四半期が11.0%増の1兆9468億円(同)。7月以降の単月ベースで5ヶ月連続の前年同月比増となり、四半期ベースでも2期連続して前年同期比増と、消費増税に伴う反動減からの回復をようやく迎えたことを指摘した。
2015年(1~12月計)の住宅リフォーム市場規模は、前年比2.5%減の6兆4757億円(速報値)。内訳では、「増改築に関わる費用(10m2超および10m2以下の増改築工事)」が11.5%減と大きく落ち込んだ。「設備修繕・維持」分野は1.1%減となり、5兆円台をわずかに割り込んだ。「家具・インテリア」も1.4%減となった。
2016年の見通しについては、住宅リフォーム市場規模を6.7~7.2兆円と予測。2017年4月の消費税の再増税を控えた駆け込み需要が予想される一方で、マイナス要因として新築住宅や東京オリンピックに向けた工事・建設需要に伴う住宅リフォーム向けの職人不足が考えられることも指摘した。
同調査は、同社専門研究員が市場規模算出および文献調査を行ってまとめたもの。住宅リフォーム市場は「10m2超の増改築工事」・「10m2以下の増改築工事」・「設備修繕・維持関連」・「家具・インテリア等」の4分野をさす。
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