YKK AP(東京都千代田区)は2月1日、片引きテラス戸でU値0.98W/m2・Kを実現した樹脂窓「APW431 大開口スライディング」を発売する。
窓面積が大きい高断熱窓の課題は開閉動作の重さだが、新開発の「4連可傾戸車(よんれんかけいとぐるま)」によりこれを解消。
ハンドルを起こして施錠すると戸車が傾いて気密を高め(従来の引き違い窓の約5分の1)、ハンドルを倒して解錠すると戸車が垂直に立ち、障子と気密材が離れることで軽い操作性を実現する。従来の引き違い窓の10分の1の力で開け閉めできるため、子どもや高齢者でも簡単に操作できる。
同社・堀秀充社長は、「窓はとかく閉まった状態の性能を求めがちだが、密閉状態で暮らすのは真冬と真夏のほんのわずかなあいだだけ。やはり窓本来の機能は”開け閉めする楽しみ”だと思う。ドイツでは窓の高性能化にともない電動開閉タイプが出てきているが、故障やメンテナンスへの対応、操作性という点では課題がある。我々は窓本体の機構を工夫することで、それらをクリアしたいと考えた。高性能化はもちろん追求していくが、住まい手には気持ちのいい自然の風や夕涼みを感じられる暮らしを楽しんでほしい」と話す。
ガラスは「APW430」と同じ総厚41ミリ(3-16-3-16-3)のダブルLow-Eトリプルガラスを使用。採光面積を約2割向上した。最大幅3000x高2470まで対応する。
偏芯タイプと均等タイプの2種類、外観4色。39万8000円(幅2600x高2230)。
さらに4月4日には、高性能樹脂窓と組み合わせて提案できる高断熱玄関ドア「InnoBest(イノベスト)」2種類を発売する。
「イノベストD70」は、U値0.93W/m2・Kを実現した総厚82ミリのドア。断熱パネルの肉厚化と、半外付からセットバック納まりにすることで断熱性を向上。
表面は、吸水しにくい化学処理をほどこした高耐候天然木で仕上げた。参考価格は76万5000円。
もう1つの「イノベストD50」は、U値1.55W/m2・K、総厚70ミリ。こちらは「APW430」と同じトリプルガラスを採用することにより、断熱と採光を両立できる。
23デザイン12色。参考価格は47万4000円。
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