LIXIL(東京都千代田区)は、複層ガラス仕様によるスタンダードグレード(普及価格帯)の高性能樹脂窓「エルスターS」を来年3月15日に北海道、同年5月1日に東北以南で発売する。12月17日に開催したメディア向け商品戦略説明会で発表した。今後の商品戦略では、高性能ハイブリッド窓の商品展開を来年にも強化し、高性能窓の比率を高めていく方針を示した。
新商品の「エルスターS」は、複層ガラス樹脂窓として国内最高(同社調べ)となる熱貫流率1.30W/m2・Kの断熱性能を備え、今年発売したトリプルガラスのハイグレード高性能樹脂窓「エルスターX」の先進技術とデザイン性を継承したもの。
高い断熱性能を支える技術としては、従来品に対して(1)熱を通しやすいフレームを73cmから59cmにスリム化し、熱を通しにくいガラス面積を約10%拡大、(2)フレームの見込を21mm拡大して多層化、中空層を増加(3)アルゴンガス、Low-E複層ガラス、樹脂スペーサーによるガラスの高性能化、の3つの特長を備える。
また、高い断熱性能に加えてデザイン面との両立も重視。商品ラインナップでは、大開口の「デザイン連段窓」、室内側に丁番が露出しない「隠し丁番」を採用した「ドレーキップ窓」、フラットスライド構造の採用によって気密性が向上した「上げ下げ窓」など、多彩な品種を展開していく。
商品戦略説明会に出席した同社専務執行役員兼LIXIL Housing Technology COOの丹澤信一氏は、今後の商品戦略について、国内における高性能窓(樹脂窓およびハイブリッド窓)の比率が、2013年度現在の30%から2020年度までに70%に拡大する見通しを指摘。その上で「『エルスターS』によって高性能樹脂窓のラインナップは完成。2016年は高性能ハイブリッド窓の強化を行っていく」と語った。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。