総合資源エネルギー調査会の省エネルギー小委員会は12月15日、今後の省エネルギー施策の方向性について検討を行った。住宅分野の省エネルギーについては、ゼロ・エネルギー住宅(ZEH)の普及促進を中心に施策の強化を図っていく方針だ。
同日の会合ではまずZEB(ゼロ・エネルギー・ビルディング)、ZEHロードマップ検討委員会のとりまとめについて意見交換。ZEH委員会の案では、ZEHについては省エネ基準を2~3割程度上回る外皮性能基準を満たし、再生可能エネルギーを除き20%以上のエネルギー消費量の削減、再エネを加え100%以上の削減を達成するものをZEHとし、同じく再エネを加えて75%以上の削減を達成するものもNearly ZEH(ニアリー・ゼッチ)としてそれぞれ普及を進めていく考え。ロードマップには、2020年までにハウスメーカー、工務店などがつくる新築戸建て住宅の過半をZEHとすることを明記し、支援策やPR活動を行っていく。
現在、国土交通省を中心に「建築物省エネ法」の来年4月の施行に向け、住宅の省エネ性能に関する表示制度が検討されているが、そのなかで、現行の省エネ基準よりも高い外皮性能基準を設定することも検討されている。制度間の整合を図るため、ZEHの定義が変更される可能性もある。
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