住宅金融公庫がまとめた3月の全国住宅市場調査(1〜3月)の結果によると、リフォーム市場が堅調だったほか、戸建て注文住宅市場にも持ち直しの兆しが見え始めた。公庫では、注文住宅について「今回調査ではわずかにマイナス値(DI値)となったが、先行きに大幅な改善が予想されるなど、明るさが見られる」と分析する。一方、賃貸住宅市場、建売市場などは悪化傾向。
調査は全国の住宅建築請負企業や不動産企業、仲介企業4543者にアンケートで行った。回答率は43・7%。
好調を維持するリフォーム市場については、内装、設備、増築の各工事項目の受注状況判断DI値(1〜3月)がいずれもプラス。今後の見通しも、それぞれわずかずつではあるものの、すべての工事項目で改善を予想している。
分譲マンションについては、前回調査で大幅な悪化となったが、今回調査で成約判断DI値が再び改善。ただし、先行きについては悪化を見込む。
中古市場は、3月までの実績で中古戸建てが悪化。中古マンションは10年ぶりにプラス値となったものの、今後の悪化予測などから、「中古戸建て、中古マンションとも、いずれも力強さを欠く傾向にある」とまとめている。
賃貸住宅市場と建売市場は、いずれも3月までの実績がマイナス。今後も低い水準での推移を見込む。
※DI値:景況の判断に使われる指標で、プラスの度合いが大きいほど好況、マイナスの度合いが大きいほど不況を表す
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