国土交通省は15年度の新設住宅着工統計を発表した。全体の着工戸数は117万3649戸で、前年度比2.5%増えた。前年度比増は4年ぶり。
15年度(2003年度)の戸建て・共同住宅を含めた全体の新設住宅着工戸数は、前年度比2.5%増の117万3649戸となった。
利用関係別でみると、持ち家が37万3015戸(前年度比2.1%増)で、4年ぶりの増加。貸家も45万8708戸(同0.9%増)で3年連続の増加。さらに分譲も33万3825戸(同5.6%増)で3年ぶりの増加となった。うちマンションは20万2376戸(同2.0%増)で前年の減少から再び増加。戸建ても12万9327戸(11.9%増)で3年ぶりの増加となった。
特に東京都は前年度比約15%の大幅増で、マンションや分譲が堅調だった。また他の大都市でも同様の傾向が見られた。
着工戸数が増加に転じた理由としては、【1】都心部を中心とした景気の上昇傾向 【2】金利の先高感 【3】住宅ローン減税の駆け込み需要④基準法シックハウス対策施行前の駆け込み需要、などが考えられる。
ただ、国土交通省では、雇用や所得の先行き不透明感は続いており、今後も持続的に回復するかは分からないとしている。
■木造回帰鮮明に
戸建て住宅は50万7741戸で、前年度比4.3%増と好調だった。
戸建て住宅を工法別に見ると、在来木造が35万3828戸(前年度比5.5%増)、2×4が5万4606戸(同7.9%増)、プレハブが7万1950戸(同1.9%減)、その他(RC等)が2万7357戸(同0.8%減)となった。在来、2×4が前年度から大きく伸びた一方で、プレハブ・RCは前年度から減少した。ここ数年続く、木造回帰・プレハブ離れの傾向がさらに鮮明になった。
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