国土交通省は11月30日、住生活基本計画の改定に向けた検討を行っている有識者会議の住宅宅地分科会(分科会長:浅見泰司東京大学大学院教授)で、見直しの方向性を示した。計画の大項目として(1)少子化・若年世帯対策、(2)高齢者対策、(3)空き家対策、(4)質の高い住宅ストックの形成、(5)セーフティネット対策、(6)住環境の維持・向上―の6つを示した。今後、具体的な改定案の内容について詳細をつめ、来年早い時期に一般からの意見募集や都道府県に対する意見照会を行う。
11月30日の住宅宅地分科会で示された新しい計画の基本的な項目案
(1)少子化・若年世帯対策
1 若年世帯・子育て世帯が望む住宅の選択・確保への支援
2 三世代同居・近居の支援 など
(2)高齢者対策
1 サービス付き高齢者向け住宅の改善
2 バリアフリー化、ICT(情報通信技術)活用型住宅、ロボット技術活用 など
(3) 空き家対策
1 中古住宅市場への循環の促進
2 他用途(介護や子育て支援設備など)への転換の促進
3 活用できない空き家の解体・撤去 など
(4) 質の高い住宅ストックの形成
1 建て替え・リフォームなどによる耐震性・断熱性などの質の向上
2 中古住宅流通・リフォームの活性化 など
(5) セーフティネット対応
1 公的賃貸住宅の供給・管理
2 民間賃貸住宅の活用
3 福祉などの他分野との連携 など
(6) 住環境の維持・向上
1 コンパクトシティ制度との連携
2 住宅団地再生の機会をとらえた医療福祉拠点の形成
3 木造密集市街地の改善整備 など
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