国土交通省は19日、大型自動回転ドアの現状と事故事例についての調査結果をまとめた。事故事例については、六本木ヒルズの事故以外に、全国から270件が報告された。今後分析を行い、ガイドラインづくりに反映する。
3月26日に東京港区の六本木ヒルズで起きた小児の死亡事故をきっかけに、国土交通省は4月1日付けで全都道府県に調査を要請。大型の自動回転ドアの設置状況や過去の事故事例などの情報収集を行い、報告するようを求めた。
それによると、大型の自動回転ドアは全国に466台(294カ所)あり、うち338台はすでに使用停止か回転休止中だった。残る128台については、警備員の配置などの安全対策を行ったうえで使用を続けている。
事故事例は270件が報告された。うち「けがあり」が133件(骨折23件、打撲など110件)。残る137件は「けがなし」か「症状不明」だった。
国交省では今後の事故防止に向けて、「自動回転ドアの事故防止対策に関する検討会」(委員長:直井英雄・東京理科大学教授)を設置。5月7日に次回会合を開き、7月ごろまでに、設計者や管理者が取り組むべき内容を盛り込んだガイドラインをまとめる。
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