厚生労働省は、社会福祉施設の室内空気中化学物質に関する調査結果をまとめた。調査対象とした7物質のうち、ホルムアルデヒドは夏季調査で10施設(3.2%)、冬季調査では1施設(0.3%)が室内濃度指針値0・08ppmを超えた。また、いずれかの物質が指針値を超えた施設が夏季調査で21施設(6.7%)、冬季調査で29施設(9.3%)あった。
調査結果を受けて同省は、16年度の社会福祉施設整備の国庫補助業務に際して、事業主体が建築専門家の意見を聞き、改正建築基準法に基づくシックハウス対策を確実に実施していくよう、指導の徹底を都道府県に求めていく。
調査は、各都道府県と政令指定都市などから老人福祉施設と児童福祉施設は各2施設、身体障害者更生援護施設と知的障害者援護施設は各1施設の計311施設を選定。濃度の最大値と最小値を把握するため、夏季は15年8月に、冬季は15年1月と12月に調査した。
調査物質はホルムアルデヒドのほか、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、パラジクロロベンゼン、アセトアルデヒド。
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