林野庁の新流通・加工システム検討委員会(座長、岡勝男・日本住宅木材技術センター理事長)は「最終報告書」をまとめた。
報告書ではまず、木材供給部門の取り組みとして、森林資源状況の情報整備とこれを活用した伐採や立木の入札販売の推進、森林所有者・森林組合・素材生産業者・製材工場による安定取引協定など、流域内での連携強化の必要性を指摘。
市売販売になじまない低質木材は、山元のストックヤードから加工工場へ直送するなどして原木の流通サービスを強化。製品加工は分散する製材工場を活用して板類を生産し、これを集成材工場や内装材工場などへの専門工場に集荷させる「分散・集中型の加工システム」を形成するよう求めた。
また、国産材の付加価値の向上には、消費者の視点に立つ経営姿勢と需要の動向に弾力的に対応できる「マーケットイン」の生産構造が欠かせないと指摘。サプライチェーンマネジメント(SCM)の運用などによる企業連携の強化をすながした。
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