矢野経済研究所(東京都中野区)は10月1日、今年5月〜9月に実施した国内の定置用蓄電池(ESS)市場に関する調査の結果を発表した。それによると、2014年の市場規模はメーカー出荷容量ベースで29万9643kWhだった。2015年は前年比194.1%の58万1491kWhとなる見通し。設置先・需要分野別では住宅用蓄電池が5割以上と最も高い比率を占め、市場の牽引役となることを指摘している。
2016年は国の補助金の状況次第で成長率の鈍化が予測されるが、住宅用蓄電池関連企業による太陽光発電(PV)とのセット提案や、固定価格買取制度による余剰電力買取制度の10年間の契約期間が終了する2019年以降を見据えた既設PVユーザー向け提案の推進により、再び成長率が回復する流れを見込む。
2020年の市場規模は、2017年比276.5%の330万6600kWhと予測。設置先・需要分野別では住宅用が引き続き高い比率を占め、66.0%の比率になる見通し。住宅用以外では電力系統用が16.9%、企業・業務用が14.5%を占めると予測する。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。