パナソニック(本社大阪府門真市)は家庭用給湯機「エコキュート」の新製品を11月26日より発売する。家族一人一人が入浴時、快適な温度をワンタッチで選び入浴できる「温浴セレクト」機能を搭載。個人的な快適性や健康志向のニーズに対応する。
また、2017年から予定の省エネトップランナー基準値である年間給湯保温効率の設定基準値3・3に対し、新製品は3・8と、省エネ性能をさらに高めた。あわせて来年度からの電力小売り自由化も見据えてHEMS対応をより強化。すっきりまとまって省施工の新HEMSアダプターも発売する。
「追い炊き」は誰もが知る機能だが、問題はぬるくする「追い冷まし」だ。追い炊きはお風呂のお湯が「ふろ熱交換機」を循環する過程で、貯湯タンクからの熱を加えることで加熱する。
これと原理は同じだが、「追い冷まし」ではエコキュートの貯湯タンク内部の温度差を利用する。タンク内部は熱い湯は上部に、底部は水になっている。「ふろ熱交換機」に貯湯タンク底部の水を回すことで、逆にお風呂の湯から熱を奪う(貯湯タンクへ熱を戻す)仕組みだ。
これによってワンタッチで入浴温度が簡単に選べる。(事前に設定した「あつめ」「ふつう」「ぬるめ」の3つの温度から選択できる)
制御のため「温浴制御エンジン」など内臓センサーを新たに開発するなど、この関連では出願中のものと取得済みを含め29の特許があるという。お風呂の残り湯の熱をタンクにチャージし、夜間の沸きあげに活用するなどさらにエネルギーを節約できるように活用する「ぬくもりチャージ」機能も。快適性と省エネの両立を実現する。
目標年間販売台数は10万台。370Lと460Lの2タイプ。希望小売価格は72万5000円(税抜)から。
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