一般財団法人建築環境・省エネルギー機構(東京都千代田区)は7月29日、東京都内で第15回CASBEE公開セミナーを開催した。住宅系の新たなツールとしてすまいの健康改修を促進するツール「CASBEEすまい改修チェックリスト」が紹介された。
CASBEEは建物の環境性能を総合的に評価するツールで、もともと建築の専門家が使うツールとして開発された。ただ、評価ツールとしての普及が進むにつれて、ユーザー拡大のため簡略化が進められてきた。具体的には不動産業者や一般の生活者など非専門家までユーザーの拡大を図っており、簡易版ツールの拡充を図っている。今回、報告された「CASBEEすまい改修チェックリスト」の開発はその一環。改修の効果を簡単に評価できるツールだ。
戸建て住宅向けの簡易版では一般の生活者も使える「健康チェックリスト」がすでに開発されている。簡易版は評価の方法も見直され、環境的な負荷を分母に、便益を分子として導き出される「効率」として表す「BEE」ではなく、単純な加算の方式で点数で評価する。
このほか、今回のセミナーでは、都市を評価する「CASBEE都市(世界版)」の開発状況や、事務所などのテナント空間を評価する「CASBEEインテリアスペース」の内容が報告された。
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