旭化成ホームズ(東京都新宿区)の二世帯住宅研究所は7月28日、「息子夫婦同居・娘夫婦同居で異なる同居前不安と交流意識」をまとめた。
二世帯同居に抱く不安や、いまどきの二世帯同居の交流意識について調査。調査時期は2015年3月と6月。対象は25歳以上の既婚男女1万9884人、2000〜14年建設のヘーベルハウスオーナー341人(親世帯[母102]、子世帯[妻239])。
一般の既婚男女に二世帯同居前の不安について聞いたところ、9割以上が不安を感じていた。
不安が最も多いのは息子夫婦同居の子世帯の妻で、理由トップは「嫁姑関係は何かと気遣いが多い」(88%)。「一人になれる時間・場所がない」「価値観の相違がストレス」「生活時間やリズムの違いがストレス」がいずれも80%以上にのぼり、いまも「嫁」の立場への不安が根強いことがわかった。
また、娘夫婦同居を検討する親世帯の母も二世帯同居への不安が意外に多かった。一番多いのは「子世帯に介護の負担がかかる」(77%)だが、「娘夫婦同居の夫は気遣いが多くなる」(62%)などいわゆるマスオさん的立場への気遣いや、「娘夫婦同居の母娘関係は遠慮がなくなる」(61%)、「子世帯のために張り切って疲れる」(61%)など実の娘との同居に対する不安があがった。
一方、実際にヘーベルハウスの二世帯居住者に不安についてたずねると、「同居前に不安があり同居後も不安が残っている」とした回答は、息子夫婦同居で12%、娘夫婦同居で6%だった。
二世帯の交流実態は、「生活はすべて別だが交流が盛ん」が最も多く、キッチンが2つある住まいの場合、毎日の食事は息子夫婦同居では83%、娘夫婦同居では67%が世帯別にとっていることがわかった。
また、これまで二世帯住宅は、「分離型」か両世帯共用で1つだけもつ「完全シェア型」が占めると考えられてきたが、今回の調査を通じて「Wシェア型」の存在が明らかになったとする。
たとえば、両世帯とも個別にキッチンをもっているが、必要に応じて相手世帯のキッチンを上手に利用するというシェアの方法で、洗面台などでもみられた。娘夫婦同居に絞ると約半数はWシェア型だった。
詳細はコチラからダウンロードできる。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。