野村総合研究所(東京都千代田区)は6月15日、2015~2030年度の新設住宅着工戸数およびリフォーム市場規模の予測を発表した。成長が期待される中古住宅・リフォーム市場(リフォームに関連する耐久消費財、インテリア商品等の購入費を含む)については2030年まで年間6兆円台で横ばいに推移すると予測。「住宅の長寿命化」などに伴い成長することが期待されるものの、「現状成り行きでの大きな拡大は難しい」との見方を示した。
同研究所の予測によると、新設住宅着工戸数は消費税率引き上げが見込まれる直前の2016年度に、駆け込み需要の発生で約92万戸となるが、2020年度には約76万戸、2025年度には約64万戸、2030年度には約53万戸と徐々に減少していく見込み。2030年度の予測戸数は、バブル崩壊後のピークであった1996年度のほぼ3分の1に相当する。
リフォーム市場については、今後も現状の趨勢が続いた場合、大きな拡大は難しいと推測。市場の活性化に向けて「行政主導の政策的支援(リフォームローンを組成し易い環境の整備など)や、民間事業者の創意工夫(工事品質の向上や価格の透明性確保など)、および一般生活者への啓発を積極的に進めていくことが求められる」との考えを示した。
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