パナソニック(大阪府門真市)は6月2日、電力需給の安定化が大きな社会課題となっているオーストラリアで、系統電力への負荷軽減効果を目的とした住宅用蓄電池システムの実証実験プロジェクトを開始すると発表した。
同国の電力小売会社であるActewAGL(アクチェエイジーエル)社、Ergon(アルゴン)社、SnowyHydro(スノウイーハイドロ)社傘下のRED Energy(レッドエナジー)社の3社と提携し、太陽光発電システムの既設住宅にパナソニックの住宅用蓄電池システムを設置して実証を行う。同国の太陽光発電システム既設住宅は140万世帯にのぼる。
パナソニックの住宅用蓄電池システムは、日中に太陽光発電システムが発電した余剰電力を貯め、住宅のピーク電力需要時に確実かつ効率的に電力を供給する。最大で2kWの出力を4時間供給できる。
同システムのデマンドレスポンスコントロール機能を活用することで、電力会社は蓄電池の充電・放電を制御することができる。これによって、(1)系統設備への投資の軽減、(2)需要ピーク時に最適な時間帯別料金の導入の実現、(3)顧客との長期契約機会などのメリットが得られる。
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