防水部材、大手ほどプラスチック成型品を使用
前回、バルコニーの天端や窓台の防水において「大手ほど専用水切りシートを使っている」ことを明らかにした旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社の防水仕様実態調査。同社では、バルコニーの出隅・入隅などの角部、窓台の角部で採用している防水部材についても同様の調査を行い、実態を明らかにしている。――その結果、大手ほどプラスチック成型品を採用していることがわかった。
調査によると、バルコニーの出隅・入隅などの角部でのプラスチック成型品の採用率は年間着工10棟未満の住宅会社では23%なのに対し、大手は37%。窓台の角部でのプラスチック成型品の採用率は10棟未満の住宅会社では17%なのに対し、大手は26%だった。その差はバルコニーの出隅・入隅などの角部では14ポイント、窓台の角部では9ポイントとなった。
バルコニーの出隅・入隅などの角部、窓台の角部は、ピンホールが発生しやすく、雨水侵入の可能性が高い箇所。アクリルやブチル素材の防水テープのみではピンホールを完全に
ぐことが難しいため、伸縮性防水テープやプラスチック成型品を採用する住宅会社が多いが、今回の調査から、大手ほど角部分をすべて覆い、ピンホールが発生しづらいプラスチック成型品を使うことが明らかとなった。
タイベック® の新商品に注目
施工品質を安定させる「伸びる成形品」
防水性能の高いプラスチック成型品だが、デメリットがないわけではない。現場でサイズが合わなかったり、結局、テープ施工に頼らざるを得ない状況がある。
しかし4月1日、このデメリットをクリアし、高い防水性を確保しながらも、高い施工性を実現した商品が旭・デュポン フラッシュスパンプロダクツから発売された。同社が開発した「ストレッチガードTM」だ。
「ストレッチガードTM 」は、高密度ポリエチレン不織布「タイベック®」にシワ加工を施し、ブチルゴムを複合させることで高い伸張性を持つ防水テープとなっている。表面がタイベック®なので強度と耐久性はお墨付きである。窓台角部やバルコニー出隅部・直交部などあらゆる部位に使うことができるパッチ状になっていて、施工も簡単。いわば「伸びる成型品」といえそうだ。
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