旭化成ホームズ(東京都新宿区)二世帯住宅研究所は、同社が供給した築30年前後の二世帯住宅居住者(建設時の子世帯243件、建設時の孫134件)を対象に調査を実施。その結果を「30年暮らした家族による二世帯住宅の評価と住まい継承の実態」としてまとめた。
それによると、子世帯の総合満足度は90%以上と非常に高いことがわかった。
この30年間で、子世帯は建設当時の親世帯の平均年齢に、孫は当時の子世帯の平均年齢になっている。建設当時の二世帯同居人数は平均5.5人で、現在は親世帯の5割が逝去したり、孫の独立により3.5人へと減少していた。
一方で、二世帯住宅の世代交代が進んでおり、孫が結婚して同居する「孫世帯継承」をしている家族が全体の15%、親世帯が逝去した場合で24%にのぼった。約8割の孫世帯が同居の継続を希望した。
また晩婚化により、子世帯+30代未婚孫の割合が比較的高かったほか、孫世帯継承のなかには未婚の兄弟姉妹がともに暮らす「2.5世帯」もいた。
子世帯に30年間を振り返って二世帯同居の総評を聞くと、21%が「大変満足」、70%が「まあ満足」と回答。96%が「同居は何かと安心」と考えていた。
よかったことは「親の老後の世話」「安心して旅行や外出できる」「自分や家族の急病の時など心強い」がベスト3。配慮が必要なこととしては「ライフスタイルやプライバシーの尊重」「生活空間の分離」が8割を超えた。
親子世帯がもっとも交流していた頃の生活分離実態については、「生活はすべて別だが、交流は盛ん」(43%)、「生活はすべて別でお隣さん感覚」(22%)が多く、生活全般を別々に行っている家族がほとんどであることがわかった。
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