LIXIL住生活財団(東京都江東区)は4月21日、次世代のサステナブル住宅の技術を模索・検証し、社会にその技術を発信することを目的に開催する「第5回LIXIL国際大学建築コンペ」において、参加した世界11カ国・12大学の中から最優秀賞にオスロ建築デザイン大学(ノルウェー)の「INVERTED HOUSE」を選出した。
今回のコンペのテーマは「厳しい寒さを楽しむ家」。冬の北海道大樹町において、美しい水や緑などの環境を活用し、自然の寒さや煩わしさまでポジティブに楽しむことができる施設が課題だった。審査委員長の隈研吾氏をはじめとする審査会が同日の議論を経て最優秀賞1作と優秀賞2作を決めた。
オスロ建築デザイン大学の作品は、十字型に配置された壁によって作り出される4つの空間が、季節によってその性格を変えていくというアイデアや、影の作り方、 雪の積もり方まで考慮された自然現象に対する高い観察力などが高く評価された。
同大学のLaura Cristea(ラウラ・クリステア)さんは「この結果を誇りに思います。ここに来るまでのプロセスも非常に楽しかったですが、これからが本当のスタートということでとても楽しみにしています」とコメントした。
最優秀賞を受賞した「INVERTED HOUSE」は、隈研吾建築都市設計事務所のサポートのもと実施設計を行い、北海道大樹町「メム メドウズ」敷地内に今年11月に竣工予定。
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