木質断熱材の木の繊維(本社:北海道)は現在、いつでも増産体制をとれるよう準備に入っている。いまのところ目立って注文は増えていないとするが、震災の復興が始まる5月頃には引き合いが出てくると予測。そのときに迅速な対応ができるよう人員や時間のシフトなどを事前に検討している段階だ。
同社は北海道産カラマツ・トドマツを原料とするボード状の木質繊維断熱材「ウッドファイバーLD」を製造・販売。住宅エコポイントなどによる需要増に対応し昨年11月に生産ペースを上げたが、震災後もそのペースを維持し「通常の8時間操業で工場は順調に動いている」(同社担当者)という。
工務店・ビルダーへの直接販売は行っていないが、同製品を扱う資材販売のナガイ(長野県)によると、すでに問い合わせは増加。「北海道からの運賃もかかり材料コストは上がるが、グラスウールなどの調達が難しいなか、代替品として採用に至るケースが増えている」(同社担当者)状況だ。
同製品の熱伝導率は0・038W/m・K。各種サイズがあるが、Ⅱ地域以南の壁であれば、厚さ89㎜品で次世代省エネ基準に対応する。納期は1週間程度という。
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