静岡県西部の原木供給・製材・建材流通・プレカット・設計事務所・工務店らが参加して地産地消による地域型住宅の普及に取り組む「遠州バザール実行委員会地産地消推進グループ」(事務局:鈴三材木店、静岡県浜松市)はこのほど、地域材の利活用をスムーズに行うための基準「品質在庫表」を作成した。
林野庁の平成26年度補助事業「地域材利活用倍増戦略プロジェクト」の一環である「地域循環型流通体制構築事業」に関連するもの。
これまで製材業者は「計画的な材の生産が難しい」「見込み在庫頼り」「短納期対応を求められる」といった課題を、工務店は「材の供給体制が不安」「出荷時期や在庫目安が不明」「反り・割れなどに関するクレームが発生する」といった課題を抱えていたという。
そこで、これらの問題を解消し、地域材の安定的・効率的な供給体制をつくるために独自基準「品質在庫表」を策定。代表的な地域材である天竜杉について、次の項目に重点を置いてまとめた。
●含水率20%以下となる経過月数を4カ月と明示
●上棟60日前から建築図面情報を製材業者・工務店双方が共有し、図面に最適な材をスムーズに流通できる体制を構築
●梁材については「梁巾別在庫表」をつくって在庫を見える化し、需給ギャップを抑制
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