安齋好太郎
誰でも木と触れ合う機会は日常沢山あると思う。
木登りしたり、山を駆け巡ったり。
もっと身近な存在として、食事をするための割り箸や野球のバットなど、
気がつくと木は無意識の中に、人間の生活になくてはならない存在として関わっている。
僕は子供の頃に、道端に落ちている枝で友達とチャンバラをよくした。
あの木はすぐ折れる。細いくせに重いし硬いしなかなか折れなそう木だな。
など、今思うと子供ながらに好みの木材を選ぶのは、
皆さん経験していることなのかもしれません。
「木」は僕にとってはとても面白い。
多種多用に使うことができ、それぞれの用途にかたちを変えることができる。
特別な技術を持った者だけが扱えるのではなく、
子供の遊び道具や、日曜大工で腕を振るう父親の姿も想像できる。
そう、木はアイディアさえあれば誰にでもかたちを変えることができる素材で、
なんらかの姿とへと変化していく優れた素材なのです。
似ている素材だと思うのが、「お米」
昔から生活に密着していて、水加減や味付け、
その時のおかず次第でお米の見え方が変わり、オリジナルのメニューが出来上がる。
自分らしさを表現するにはどちらもとても良い素材です。
Wood creator / 建築家 Life style工房 代表取締役。
2012年竣工の一般住宅「CAVE」で、2013年日本建築士会連合会賞奨励賞、
LIXILメンバーズコンテスト新築部門で大賞受賞。
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