建材・設備のなかには、部品・素材の調達に支障が生じて生産・出荷が遅れているものも多い。ユニットバスもその一つで、浴室まわりの排水トラップを製造する丸一(本社:大阪府)のいわき工場が被災。今後の供給が不安視されている。
丸一は排水トラップのうち、浴室関係はすべて、いわき工場で製造していた。それが地震の影響で操業を停止、かつ東京電力福島第一発電所の30㎞圏内にあるため、従業員も出社できない状態にある。再開の見通しが立っていない。
浴室の排水トラップは、同社の部品がシェアの約8割を占めるという。そのためユニットバスメーカーの採用率も高い模様で、ある管工機材商社によると「一部を除き大手メーカーの大半が困っている」ようだ。
丸一は現在、三重県の亀山工場で代替生産を行う準備に入った。洗面やキッチンの排水トラップを製造している工場だが、金型などの必要な設備や人員を手配し、4月から浴室関係も製造する。「希望的観測も含むが、5月早々には、これまでのいわき工場の生産量の8割をカバーするところまでもっていきたい」(同社担当者)としている。
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