住宅資材の生産・物流が回復傾向にあるが、多くの部品を組み合わせて製造する設備機器のなかには部品・素材メーカーが被災したことで供給が不安視されているものも少なくない。そのひとつがエコキュートだ。
エコキュートについては、その機能部品の生産を手掛け、特に減圧弁逃し弁で80~90%のシェアをもつダンレイの福島工場(福島県双葉郡楢葉町)が被災して生産が停止。さらに福島第一原発から半径20km圏内にあるため、同工場については生産再開のめどが立っていない。また、同社に部品を納めているパーツメーカーも被災、パーツ調達にも苦慮している状況だ。
このためエコキュートメーカーでは弁の在庫を集めるなどの対応を図っている。メーカーによってダンレイの機能部品の採用率には凹凸があるが、採用自体はほぼ全社が行っているという。
ダンレイでは本社のある茅ヶ崎工場で生産増強を図っており、パーツについても手当てを進めているが、計画停電の影響も大きく、供給が正常化に向かうのは5月の連休明けになるとの見通しを示している。
エコキュートメーカーへのヒアリングでも、こうした背景から「エコキュートの供給は5月~6月に入らないと落ち着かないとみている」といった声が出ている。
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