10年以上前から太陽光発電システムの標準搭載をモットーとしてきた岩手県北上市の千田工務店(千田忍社長)が、新エネルギー財団主催の「平成26年度新エネ大賞」において「審査委員長特別賞」を受賞した。
同社は、オーナー宅の発電状況を定点観測するなかで「積雪地においても全国の平均発電量が確保できる」とのデータを集積。こうした実測データがあっても「寒冷地で太陽光発電は不向き」という定説をなかなか払拭できなかったことから、オーナー同士の交流を通じて太陽光発電の良いクチコミを広げる取り組みとして「太陽光発電システム普及活動 PVオーナーネットワーク」を2007年に始動した。
当初は小規模な懇親会だったものの、次第にオーナー同士が1年間の発電量を競い合うイベントとして「省エネ大賞コンテスト」が定着。今年1月31日に開催予定の第10回大会では過去最多の380人のオーナーが参加する。このイベントがきっかけとなって環境問題を考えるオーナー同士がつながるなど、オーナーコミュニティも生まれているという。
こうした活動が評価されて、新エネ大賞審査委員長特別賞を受賞。同社・千田社長は「私たちのような地域の小さな工務店でも意義のある活動と信じて積み重ねてきたことを認めていただき、大変光栄に思っています。今後は『家族の絆を深めるきっかけ』『エコ目線を再確認する地域コミュニティの場』としてPVオーナーネットワークを成長させていくとともに、全国各地の地域工務店に浸透させるべく活動を広げていきたい」と話す。
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