住友林業は、木造3階建て住宅向の新ラーメン工法「ビッグフレーム構法」を開発した。ジョイント金具を埋め込む木材加工の協力工場を確保したことで商品化に成功した。住宅販売30周年の節目の年に、新工法で狭小地での市場拡大を図り、首都圏でのシェア獲得に乗り出す。
新工法は、大空間を簡単につくれることから注目を集めている木質ラーメン構造の一種。一般的なラーメン構造は、「柱勝ち」で通し柱が必要なため、柱の位置、太さなどの制約を受けるのに対し、新工法は「梁(はり)勝ち」のため、通し柱が不要なのが特徴。柱の位置が自由に決められ、間取りの自由度も大幅に高まった。リフォーム時にも可変性に優れる。
また、長方形の大断面集成柱自身が耐力壁の役割もはたし、室内への柱の出っ張りもない。
構造材には、幅455mmまたは560mm×厚105mmの大断面集成材を使用。樹種は、金物との相性からレッドウッドを採用している。
オリジナル金具を集成材柱・梁に工場加工段階で取り付け、現場で金物同士を直接緊結。がたつきが少なく、高剛性・高強度の木造躯体を実現する。
純木質ラーメン構造では初めて国土交通大臣の構造型式認定を受けた。特許出願中だ。2月5・6日に開催する「住まい博2005」(東京ビッグサイト)で実物大構造躯体を展示する。
新工法を採用した木造3階建て住宅として、「プラウディオ―BF」を2月5日から販売する。価格は坪あたり60万円台から。東京、神奈川、千葉、埼玉の一都三県で200棟を売る計画だ。
同社は、「首都圏シェアナンバー1」を目標に掲げているが、都市部の狭小敷地では鉄骨3階建て住宅が高いシェアを握る。このためこれに対抗する商品の開発に取り組んできた。住宅のほか、商業用施設などへの展開も考えている。
■住友林業 TEL:0120-217-555
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