(株)蔵本(栃木県上都賀郡粟野町)は、自然素材をできる限り使用しながら機能性を重視した内装用塗り壁材「ルナウォール」を開発、昨年から販売している。コンセプトは「健康最重要視」。こうした姿勢が支持されはじめ、「『自分で塗りたい』とわざわざ遠くから買いに来る住まい手もいる」(同社環境事業部)という。
「ルナウォール」の原料は、【1】栃木県葛生町産の消石灰、【2】関東ローム層の火山灰土、【3】1800万年前の海洋生物が蓄積して軟質・多孔性の鉱物となった「ジオ・パワー」(和名:軟質多孔性古代海洋性腐植質)、【4】真珠岩・黒曜石などを粉砕し、約1000度で焼成し多孔性をもたせた「パーライト」、【5】ホワイトセメント、【6】吸水性・耐アルカリ性に富む繊維「ナイロン6」、【7】メチルセルロース系のり、【8】中国黄土・紅土・若竹土などを使用した顔料。VOCを揮発する材料を一切排除し、安全性にとことんこだわった。
同製品の大きな特徴は、海洋性鉱物「ジオ・パワー」が発揮する機能性だ。ケイ素を中心に28以上の元素を含むというこの鉱物は、「大手化粧品メーカーのなどでも採用されている安全性の高いもの」。これを粉状にして配合することで、調湿効果(最大60g/平米)のほか、遠赤外線効果やマイナスイオン発生効果(1470〜3850個/cc)を発揮する。また、「ジオ・パワー」中に酸化チタンが約0.5%含まれていることから、有害物質の分解・消臭機能も備える。「たとえば、1日中タバコを吸っていた室内でも翌日には完全に臭いが消えている」という。
施工は、「一般的な左官材と同様」というが、壁クロスの上からも塗れるのがメリット。下地調整後、専用接着剤(F☆☆☆☆)、専用下塗材(1.5〜2mm)を塗布し十分乾燥させてから、仕上材(1.5〜2mm)を柔らかいコテで塗り広げる。注意点は、「ヒビ割れを防ぐため強く・薄く塗らないこと」。
同社で直販するほか、全国でDIY・リフォーム向けの住宅資材を取り扱う建材市場でも販売している。
■蔵本 環境事業部 TEL:0289-84-0402
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