横浜スマートコミュニティ(神奈川県横浜市、有馬仁志代表)はこのほど、市内にある実験住宅「スマートセル」において新しいエネルギーシステムをパッケージ化した「スマートエネルギー・アーキテクチャ」の導入を始める。
横浜スマートコミュニティは2011年6月に設立。環境に負荷をかけないエネルギーを暮らしに取り入れたコミュニティづくりをめざす企業96社、研究団体5人、アドバイザー7人で構成。次世代型スマートハウス向けのエネルギーシステムの実証実験を住宅展示場・tvkハウジングプラザ横浜内に建設した住宅「スマートセル」で行っている。
これまでは太陽電池・蓄電池・系統電力の3つの電力源を使うハイブリッド型のシステムで実験を進めてきたが、今回は2016年の電力自由化や将来のエネルギー政策を見据えたシステムにリニューアル。
新システムでは、宅内だけでなく周囲の情報を取り入れて賢くエネルギーを制御し、ICTと接続して分散電源の稼働状況を地図上で見える化する「防災情報GISシステム」や、エネルギー機器の接続数・経路に依存しないアプリ開発ができる「スマートエナジーシステム向けプラットホーム」などより多くのサービスが利用できる環境を構築していく。
複数の分野にまたがるメンバー企業7社が協力し、分散型電源からサービス提供までの一連の流れをハードウェア層・プラットホーム層・アプリケーション層の3層に整理し、問題が発生した際の解決方法をわかりやすくした。
構成システムと参加企業は次のとおり。
・自律協調型のエネルギーシステム:村田製作所
・計測機能内蔵型スマートハウス向け分電盤:河村電器産業
・スマートエナジープラットホーム(OS):イーソル
・クラウド連携システム:ユビキタス
・GISマネージメントシステム:ネットワーク応用技術研究所
・モデルベース開発環境:dSPACE Japan
・システム全体のインテグレーション:スマートエナジー研究所
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