住育の家づくりを学ぶ住育アドバイザー養成講座
中学校での「住育の家」の授業
大学での「住育の家」の講義
住まいづくりで一番大事なこと
住まいづくりの仕事で一番重要なことは、一体何でしょうか?
「どんな家を建てるか」をゴールにすること、建築・設計のノウハウやスキルを高めること、ブランド力を手に入れること–でしょうか?
家の完成がゴール?
全国各地で住育講演をする中で、またいろいろな住まいのご相談をしていく中で、施主さんから「助けてください。プランニングに納得いかない」というご相談をいただくことがあります。
相手は、とっても誠実で、優しい設計士さんなのに、どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?
実は、家づくりでありながら、家の完成をゴールにしていることが大きな問題だったのです。
通常は、お客さまへこのような質問をしてしまいがちです。
●予算はどれぐらいですか?
●敷地はどれぐらいの広さですか?
●間取りは何LDKですか?
●何階建てにしますか?
●どんなデザインの家にしたいですか?
その質問で住まいづくりをして、本当にお客さまの幸せな暮らしは実現するでしょうか?
日々の仕事は幸せ?
一方で、工務店さんもこのような会社が多いのではないかと思います。
● 午後11時、12時まで残業は当たり前
●ヒアリングはたくさんしている
● 施主さんの言っている通りにしているのに図面を何回も書き直しさせられる。納得してもらえない
● 住宅の完成を喜んでもらっていない。クレームになる
● そう言えばお客さまからの口コミ・紹介があまりない
「建築の技術や知識はあると思う。実績も経験も重ねている。お客さまに喜んでもらえるよう日々がんばっている。正直もっと業績が上がっても良いと思うのだが…なぜお客さまにご納得いただけないのか」
このような声をお聞きすることも少なくありません。工務店さん自身、日々、幸せに住まいづくりのお仕事をしているでしょうか?
住まいづくりの視点を変える
住育視点の家づくりでは、まず「どんな暮らしをしたいのか?」という質問をします。「どんな家を建てるのか?」をゴールにするのではなく、住む人の「幸せな暮らし」をゴールにする。そうした視点でコミュニケーションをします。
建物ではなく、人の暮らしにフォーカスするのです。住む人の「幸せな暮らし」をゴールにすること、それが「住育の家」の視点です。
視点を変える……それだけで住まいづくりは変わります。住む人が幸せになります。家族が仲良くなります。夢が叶います。
「不登校が治りました」「夫婦の危機を乗り越え仲良くなりました」「子供ができました」。そんな嬉しい声をいただくこともたくさんあります。クレームもなく、大変喜んでいただいています。
スタートは自ら「暮らす」こと
「住育の家」は、多くのご支持を頂き、北海道から沖縄まで広がっています。驚くことに「住育の家」にお住まいの方が、ご自身で「住育の家の素晴らしさを知ってほしい」と、ご自宅を公開してくださっていたりします。
この住育視点はさらなる広がりを続け、小学校・中学校・高校・大学の授業にもなっています。現在は一般社団法人日本住育協会を設立し、工務店やその奥様にも住育セミナー・住育アドバイザー養成講座を開催しています。住育の家の定義を下の[囲み]にあげました。住む人の「幸せな暮らし」をゴールにする住まいづくりにより、多くの工務店さんにも住む人にも「幸せな暮らし」を送ってもらいたいと、心から望んでいます。
住育の定義【(一社)日本住育協会】
住育とは、家の間取りや家具の配置を考えることで、住まいに関する知識と、住まいを創る力を習得し、幸せな暮らしを実践することのできる人を育てることである。
(1)住まいは、人間形成の場である。
(2)住まいは、よき家族関係を生み出す場である。
(3)住まいは、豊かな心を育む場である
(4)住まいは、自ら暮らしを楽しめる場である。
(5)住まいは、安心安全な癒しの場である。
(6)住まいは、正しい生活習慣を身につける場である。
(7)住まいは、健やかな子に育てる場である。
(8)住まいは、自己実現の場である。
自分自身が暮らしを楽しむ
では「住育の家」の視点を身につけるにはどうすればいいでしょうか?
お客さまの「幸せな暮らし」のための住まいづくりには、当然ながら、お客さまの「幸せな暮らし」が見えている必要があります。お客さまのおっしゃることだけを聞いて対応するだけでは、とうていお客さまの「幸せな暮らし」 は見えてきません。
お客さまの「幸せな暮らし」が見えるためには、まず、工務店さん自身が『暮らしを楽しむ』ことがスタートです。まずは自分自身がお客さまと同じ立場を体験するのです。自分自身が暮らしを楽しんでみて初めて、お客さまの「幸せな暮らし」が見えるようになるのです。
住む人の「幸せな暮らし」をゴールにした住育視点のプランニング術とは?
通常のセミナーでは6カ月間かけてじっくり身に着けていただく内容のダイジェスト版を、今回のワークショップの90分で体験いただけます。ご参加をお待ちしています。
宇津﨑 友見
ミセスリビング住育研究所/一般社団法人日本住育協会
母、妹と共に、検証住宅に住みながら、独自のお母ちゃんの視点での住まいづくりを研究開発(2005年には(露)国際エコロジー賞を受賞)。住宅設計をする傍ら、海外留学で学んだ経験を活かし、企業の商品開発や、企画・プロデュースまで全てをトータルに手がけてきた。教職員や、新聞記者にいたるまで、幅広い分野の方々への研修指導も行ってきた。現在は、「住育」を全国に広げたい!と日本住育協会を立ち上げ、長年培ってきた様々な経験を活かし、心と住まいの心理的深い繋がりを体系化した「住育コミュニケーション」セミナーを開催。楽しくすぐに実践できると大好評。企業はもちろん、お母さんや子供対象の研修セミナーも実施し、講演、新聞、雑誌などにまで幅広く活動している。
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