建材商社のジャパン建材(本社:東京都)は仙台、郡山、水戸など東北・北関東の拠点を中心に被害を受けた。従業員とその家族の人的被害はなかったという。
被害を受けていない拠点では入出荷こそ可能だが、ガソリン・電力不足などの影響が深刻で、通常ベースの業務は遂行できない状態。ただし、被災地周辺での建材・設備需要が生じるのはもう少し先とする。逆にメーカーの工場が被災した影響で「東北方面から首都圏へ出荷予定だった製品が届かない、といった問題が先に顕在化している」(営業企画課)
同社によると、中長期的にみて全国的に資材の供給がひっ迫する可能性は高いという。とくに合板メーカーが打撃を受けていることから、仮設住宅を含め復旧に必要な耐力面材の調達などが当面の大きな不安要素とみられる。
同社は、安定的な建材・設備の調達と出荷に向けた体制整備に努めなければならないとしながらも、人命救助と安全・生活確保が優先される混乱した状況のなかで「先の計画を立てるのは極めて厳しい」(同)と話す。生産・流通を見通せるようになるには1カ月程度はかかる、とみている。
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